ヨダレを垂らして笑うよ身障者
ポレポレ東中野で『おそいひと』を観る。
脳性麻痺の身体障害者がアタマおかしくなって通り魔になるという話で、演じている人が正真正銘モノホンの障害者という画期的な作品。いや、マジで茶化してるワケでなく、彼が初めて人を殺す場面は『2001年宇宙の旅』に出てくる猿が猿を殴り殺すシーンに匹敵する記念碑的殺人シーンだと思うんだが。
キワどい題材でありながら「障害者だって殺意も湧くしサイコにもなるさ」という至極真っ当なテーマや見世物根性といったモノは薄く、寧ろアート色の強い作品なので、正直、画面上で何が起こってるのから判らないコトも多く、説明不足な感も否めないんだけど、そうした欠点を全部不問にしたくなるぐらいラストが美しくて鳥肌。監督曰くゆっくり下がっていくカメラが捉える非現実的な風景は、障害者が殺人鬼だったと知った近隣住民の困惑を表現したものらしい。
つーかこの時流れる音楽(上の予告編で流れてるヤツ)が映画にピッタリリンクしてて素晴らしくてね。思わず帰りCD買っちった。
- アーティスト: world’s end girlfriend
- 出版社/メーカー: インディペンデントレーベル
- 発売日: 2002/12/05
- メディア: CD
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