「ロボットじゃないよアンドロイドだよ」「同じだバカ者」

okmonster2007-10-01

映画の日なんで、仕事終わってから新宿に『サイボーグでも大丈夫』のレイトショーを観に行く。
オールド・ボーイ』『親切なクムジャさん』など、"オトナの寓話"的な話で評価の高いパク・チャヌク監督の作品。
自分のことをサイボーグだと思っている娘と、同じ精神病棟にいる強迫観念で盗癖を繰り返す(と書くには些か語弊があるが)男の純愛を描いた物語。こーゆー妄想癖を"ピュア"の一言で片付けられるのってギャルゲーの世界だけだと思うんだがどうか*1?ってゆーか、この映画はギャルゲーにすべきだと思うんだ。
今まで復讐をテーマにしたバイオレントな作品ばっか描いた監督がラブストーリーを撮ったってんで、皆騒いでましたが、観た感じやってることはあんま変わってなかった気がします。
予告編でも見られたけど、精神異常者の妄想を臆面も無くストレートに視覚化する演出が随所で多用されており、これが上手くハマれば判り易い分効果絶大なんだが、ハズすと失笑を買うリスクも大きいという諸刃の演出でして、ここら辺は、監督の感性とどんだけ同調できるかにかかってます。俺の場合は五分五分でしたね。
そういや、劇場のロビーに監督のインタビューを録ったビデオが流れてたんですが、その中で「知識を持ってる人より、子供や若者とか単純にモノを考えてる人達にウケが良かった」って語ってて、「おいおい、それって"頭ワルい方が楽しめる"って遠回しに言ってないか?」なんて穿った考えをしてしまいました。

*1:つーか、寧ろギャルゲーのヒロインってのが大なり小なりサイコパスなんだろう。きっと。