噛む犬は吠えない

okmonster2007-08-11

土曜出勤だとついつい『電脳コイル』の予約録画を忘れてしまう。で、まぁそんな時に限ってお盆進行で仕事多いし。
「ああ、ヤサコに会いてぇ」とか思いながらテキトーに作業こなしてたら9時終業。家帰っても『オブリビオン』しかしないだろうから、新宿に映画でも観るべえ。と、調べたら今日封切の『ドッグ・バイト・ドッグ』の最終回が9時半からなんで観に行く。
…あー、久々に骨のあるバイオレンスを観た気がする。余裕が無いっつーか、いっぱいいっぱいのトコで必死にもがいてる中での暴力っつーの?そりゃ、相手がちょっとでも油断したら即刺しますよ。撃って逃げますよ。
というワケで、前半は見事なまでにキレイゴトを排し、生きる為なら何だってするハングリーな殺し屋とか、ホシを挙げる為なら女性にだって平気でマジ蹴り入れる刑事とか、負のオーラみたいのがバリバリ出てる登場人物ばかりで感情移入の余地が無く(まぁ、そこがイイんだが)、ジョニー・トー監督の『PTU』とかに近い感じだったけど、後半、舞台をカンボジアに移した辺りからが超展開(←初めて使ったけど便利なコトバだ)。後になって「いや、フツーにカンボジア行きゃいいんじゃねぇの?」なんてツッコミが浮かんだが、観てる時はムダにテンション上がったね。確かにこういう部分は三池崇史作品に近い印象もあるわな。
でも、ラストに[産まれた子供って結局孤児になるワケだから、闇組織に拾われて殺し屋に仕立て上げられる運命なので、ちっとも救いが無いオチ]だよな。