特徴:コーヒーにうるさい

okmonster2007-05-07

MXテレビウルトラセブン第43話『第四惑星の悪夢』を観る。全ウルトラシリーズを通しても窮めて稀な"着ぐるみ"怪獣・宇宙人の出ないエピソードの一つ。
初期の円谷プロって予算配分がいい加減なのか、前半は豪勢に神戸港のセットとか組んでイケイケドンドンなカンジなのに、後半に入るとそのシワ寄せがやってきて微妙に低予算を匂わせるエピソードが挟まれるようになってくる。今回の話も上の方から「もう予算殆ど無いから着ぐるみ新調しなくても撮れる脚本書いてよ」的な注文が出されて、出来上がったんじゃないかと(あくまで俺の推測)。
でも、そういう話の方が(コドモ達にゃ不満だろうが)ドラマ面を重視してるだけあって、異色作として重宝されたりするんだが…。
宇宙の彼方に地球そっくりな星があって、そこはロボットが人間を奴隷のように支配するディストピアでしたー。って話。今日びのSFじゃよくある内容だが、実相寺監督(川崎高名義で脚本としても参加)による観る者を不安にさせる独特なアングルと演出(あの、飴玉を転がす音が耳から離れない)は今も色褪せていない。
しかし、何よりインパクトが強いのはセブン変身後の一連のアクション。さっきも書いた通りで、怪獣とかがいないから別に巨大化しても戦う相手がいないのだ。だから取敢えず素手でビルを破壊し、光線技で軍隊を殲滅させるセブンは何か乱心したようにしか見えない。というか、絶対一般市民とか巻き添え喰ってる気がしてならない。