僕たちは間違っていく

okmonster2006-02-04

有楽町で『ミュンヘン』を観る。当時の事件を知らない世代なんですが、思った以上に堪えました。まるでボディーブローみてぇな映画です。
スピルバーグは本作を「平和への祈り」を込めて撮ってるらしいのだが、「なんか世界平和とかって、この先永久に無理なんじゃねぇの?」と諦観しそうになるぐらいに重たい映画でした(少なくとも俺はそう思った)。特にラストの主人公と元上司の会話が印象的。異見を持つ者との没交渉、平和を望む者の無力さ、そして後ろには近い将来テロの標的となる貿易センタービル…。単に[食事を誘って断られた]だけのシーンなのに全てを体現してる気がするね。
で、そんな必死のメッセージを込めるも、(友人から聞いた話には)アメリカでは思ったほど客入ってないらしいじゃないか。更には保守派のユダヤ系のみならず色んなトコからブーイングが湧いてる始末。
やっぱり「世界平和」ってのは幻想ですよ。