トルク 雑感

トルク [DVD]
物語からバイクとアクションと色っぽいネーチャンを引いたら何も残らないというのが大変潔く、観終わって直ぐに「なんて頭の悪い映画なんだろう」という感想が出てくる作品。だが、監督のインタビューを読むと「(観る側が)頭が良くなったような気になる映画にしたかった」と述べており、この作風が見事に監督の狙い通りだったコトが判る。
件の監督であるジョセフ・カーン は、70年代のカンフー映画を無理矢理サンプリングしたケミカル・ブラザーズのPVGet Yourself High』を作った人(何か、ブリトニーのPVも作ってるらいしんだが、そっちはよく知らん)。
でも実はこの人、バイクに関しては全くの素人。だって「知ってるバイクは『AKIRA』で金田が乗ってるバイクぐらい」と答えたほどのバイク音痴、明らかに「こっち側」のオタク人間。俺はずっと、「ああ、こういう描写がバイク好きには堪らんのだろうな」とか思って観てたんだが、実際のバイク好きがこの映画を観たらどう思うんだろうか?
要するに、この映画はチョイワル思考に憧れた思春期童貞の妄想を如実に体現しており、バイク雑誌を買い始めた頃の中学生辺りに最適な映画だと断言できる。具体的に云うと「バイクに乗れるヤツはモテるんだぜ」という情報を信じて疑わない人ね。

ところで、俺、モーターマシンに疎いんで訊きたいんだが、結局「トルク」って何?え?馬力のこと?