ヘルボーイ 雑感

ヘルボーイ デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]
「実はな、ベルリンで自殺したヒトラーは影武者で、本人は終戦後もひっそり生き延びていたのではないか?という説が挙がってるんだよ。その根拠として当時の記録フィルムを観ると、そこに映ってるヒトラーの身長がどれも微妙に違うんだ。そこから推測すると、ヒトラーの影武者ってのは少なくとも3人いるんじゃないか?と」
…そんな昔のオカルト雑誌に出てくるようなゴシップを、俺は予備校時代に、漢文の講義で教わりました*1。先生、脱線し過ぎです。
本作で、ヒトラーが死んだ年をサラっと「1958年」とか言ってる辺りで、その時の雑談をふと思い出し、観終わった後は「ああ、こういう小ネタにピクっと反応してしまう人向けの作品なんだな」と判別しました。具体的に云うと"ラスプーチン""トゥーレ協会""クトゥルー神話"辺りの単語に聞き覚えのある人。そういう人ならば観ても損は無いんじゃないかと思います。
生憎コミックスは未見なので、どれだけ原作がオカルト的なのかは知りませんが、それでも監督によって大幅なアレンジが加えられているのは明らかで、俺的には「実際のヘルボーイをネタに原作のマンガが生まれた」という設定が気に入っている(だから、尾行の途中でうっかり見つかった子供に「あ、ヘルボーイだ。」とか言われたり)。
同じくアメコミ原作で同監督の『ブレイド2』は観ていて微妙だったのだが、様々なトコから色んなネタを寄せ集めてミキシングした本作は、多少観る人を選びますが、それでも一般にもウケるギリギリのラインで作られているブレンド加減(あまり設定に拘るとパンピーがついていけないからね)でしたので、結構楽しめました。
あとクロエネンが格好良過ぎ。

*1:俺、この講師の雑談が好きで、ノートに授業内容では無く雑談を書き込んでは、手前のネタとして方々で使っていました。ホント、何しに予備校行ったんだか。