岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 EPISODE2 ロシアより愛をこめて

…映画じゃなくてVシネだけどな。
どう観てもオッサンの田口トモロヲを“高校生”と言い切る強引さと、鬼神の如き強さの竹内力（こっちも高校生役。…だから無理があるだろ！）がウリだった『カオルちゃん最強伝説』の続編。
母から聞いていた通天閣を一目見ようと、兵役を逃れて国後島から泳いで日本に渡って来たロシア最強の番長・アリョーシャ（勿論日本人が演じてる）と、全国高校制覇を掲げ他校の不良と喧嘩しながら、東京を目指す日本最強の番長・村山薫（竹内力）が、数奇な縁に引き合わされて、その熱き拳をぶつけ合うという熱血番長モノ。
粗筋だけだとハイテンションのギャグにしか聞こえないのだが、これでいて結構イイ話に纏まっているのが、NAKA雅MURA脚本の力量かと（今回の『マックス』を観ているなら判ると思うが）。特に“プラッシー”のエピソードは巧いと思った。
難を言えば、（劇中でも触れられていたが）サブのテーマと思われる“切っても切れない家族の縁”みたいなものを描く為に、偶然を多用しているトコ。今までずっと巡りあうコトが無かったのに、急に出会ってしまうというのは何だか拍子抜けです。
どうでもいいが、前作で自ら課した「女に手を上げない」という制約を、本作では見事にブッちぎっていたなぁ。