独立愚連隊 雑感

独立愚連隊 [VHS]
・浅草東宝でのオールナイト特別企画【アルチザンよ永遠に 鬼才・岡本喜八特集】より。
・北支那の最前線を警備する、軍隊のはみ出し者だけ集めた通称“独立愚連隊”。そこで起きた事件を取材しにやって来た破天荒な従軍記者と、一癖も二癖もある部隊長との腹の探り合い。補給物資の横領が囁かれる中、やがて押し寄せる大量の中国兵…。全編奥多摩で撮影されたと言うが、世代が違う俺には俄かに信じられない。都内でこんな荒野が存在していたなんて…。
・それにしても終戦から十数年しか経ってないのに、太平洋戦争を舞台にした痛快娯楽作を撮ってしまえる監督って怖いもの知らずだなぁ。本作のヒロインなんて従軍慰安婦だぜ*1
閑話休題。人がいっぱい死んでるのに全く悲壮感の漂わない、カラッとした作風が逆に潔くて好印象。息を潜めて隠れているのに、爆撃が始まった途端、ここぞとばかりに談笑し合ったりと、ライト・スタッフな部隊の面々は実に男らしい。

*1:そりゃ、不謹慎とか的外れな批判もあったらしいけどな。娯楽作のコメントに手前の政治や歴史観を持ち出すヤツはドキュメンタリーだけ観てりゃいいんだ。と、思う。俺は面白ければ何だっていい。不謹慎だろうと、非人道的だろうと。