負けたと思うまで人間は負けない

普段、何気なく使ってる言葉が急に不思議に思えてくる時がある。今回は「負けず嫌い」って言葉。
本来、負ける事が嫌いな人間を指す言葉なのに、どうして「負け“ず”」と打消の助動詞が入るのかが突然気になった。この単語が「食わず嫌い」と同じ構成で成されているならば、「一度も負けた事は無いが、負けることが嫌い」という意味になり、従来の語義から大き外れるモノになってしまう。
早速、辞典を引いたら「【負けず嫌い】…“負け嫌い”と同じ。」とだけ書かれていた。推測するに、“負けず嫌い”という言葉は、そもそも“負け嫌い”という言葉から派生、或いは誤って伝わったモノのようだ。
更に詳しく調べようとネットで検索かけたら、その変遷がいとも簡単に解ってしまった。どうやら明治時代に使われた“負けず魂”という単語とごっちゃになって生まれた。という説と、「打消」ではなく「意思・推量」を意味する“ず”である…と云う二つの説があるらしい。
インターネットによって調べ物がラクに解決するのは悪い事じゃないんだが、呆気無くてどうも達成感が希薄だよなぁ…。