スティング 雑感

スティング [DVD]
・[粗筋]…「あー、お婆ちゃんオレだよ、オレ。…何だよお婆ちゃん、オレの声忘れたの?ほら、オレだって。ポール・ニューマンだってば。オレの古い友人がさ、マフィアの上納金に手を出して殺されちゃってさぁ。で、リベンジしたいから軍資金集めなきゃならないんだ。お婆ちゃん、悪いんだけど今からオレの指定する口座に現金を振り込んで貰えないかな?」って感じの物語。
・ってなワケで、今では矜持もへったくれも無いチンピラのバイトみたいな下衆な犯罪に成り下がってしまった詐欺ですが、昔はもっとスマートでクールな犯罪だったらしいんですよこの映画で仕組まれたペテンも、実際の手口だってんだからスケールがデカイというか…(とは云っても、本作みたいに悪人だけをカモってたワケじゃねぇんだけどさ)。
・どんでん返しの古典として名高い作品でしたので、「でも俺は騙されねぇぞ」という天邪鬼な態度で鑑賞に臨んでいました。ここが怪しいあそこが怪しいと、かなり穿った見方で観てたんですけど、ちゃんと“物語を破綻させない程度”の衝撃の結末が用意されてたのが逆に新鮮でした。…ホラ、最近の“衝撃の結末”ってのは、大して衝撃的じゃないか、物語の根本を台無しさせる程衝撃的かのどちらかだし。やっぱり、近頃の映画って、もうネタ切れの感がバリバリ漂ってる気がするよ。