マッスルヒート 雑感

マッスルヒート [DVD]
・前も書いたが、現在『射都英雄伝』で足りないアクション分を補給している毎日です。最近じゃ、タルい恋愛パートは全てスッ飛ばし、イイ顔つきの野郎共が豪快に喋ってるシーンと、豪快にバトルしてるシーンしか観てません(末期症状)。
・しかし、人とは大変欲深い生き物でして、十分満たされてる筈のアクション分を益々求め出すようになってきます。「もっと俺にアクション映画を観せてくれぇ!」と強く願ってたところ、たまたま放映していたので即録画しました。余り芳しい評価を聴きませんでしたが、一応観ることに。…結果、ややアクション熱が醒める。
・いや、別段つまんなくは無かったけどさぁ。哀川翔が『男たちの挽歌』みたいにトレンチコートで2丁拳銃だし、ワイヤー使ってよく飛ぶし、破壊王橋本真也は相変わらずだし、加藤雅也は急にガデン系肉体労働者の格好するし…。しかし、「人は闘う為に生れてきた」ってセリフを吐く割に、最終決戦は、バトルっつーよりも金槌で廃車を叩き合うという、ストⅡのボーナスゲームみたいな雰囲気の上に、観る者を消化不良にさせる決着のつけ方は興醒め。
・更にはこんなチープな話なのに、脚本家が三人もいるってのはどうよ?(*実際には脚本協力という扱いだが。)しかも一人は『殺し屋1』の佐藤佐吉(『キル・ビルvol.1』のチャーリー・ブラウン役)。一体どの辺を協力しているのかね?竹中直人の言う「2つで十分ですよ」って『ブラック・レイン』のソバ屋をパロったセリフとかか?
・統括すると“冒頭で設定をナレーションで説明する”といったB級映画の悪い所だけ残し、“数寄者のニヤリとさせるようなアクの強さ”みたいなB級映画の良い所を削り、準A級のキャストと予算で制作した作品ってイメージ。その為、完全なB級映画として笑って観るにも中途半端なんだよな。TBS出資だし、監督を三池崇史にして撮ったらもっとスゴいのが作れたんじゃねぇの?と思わずにはいられませんでした。