門前の小僧共

 前回の日記で、作品を批評することについて記したが、今やインターネットの普及により、誰もがアマチュアレビュアーとして跋扈できる時代となっている。
 大手通販サイトであるAmazonのビデオ・DVD紹介にも、一般消費者からの評価が記載され、購入の参考として一役買っているらしい。更に参考にされたポイントだけ賞与があったりと、個人のレビュー意欲を湧かせるシステムとなっているみたいだ。
 確かに大衆の意見ってのは小難しい評論よりも解り易く、身近なモノとして受け止めれられるが、どこの誰とも知らないヤツの書いた責任能力の無い文章を、どうして鵜呑みにできるのか?
 ハッキリ言わせて貰うが、こうした素人批評の寄せ集めの連中に、しっかりとした目利きが出来ている人なんぞ、ほんの一握りしかいない。そして、多くの人から“参考になった”と太鼓判を押されてるレビュアーでも、大した内容を書いてないヤツだって存在する。
 映画の好みは人それぞれだろうが、それにしたって不勉強な輩が多過ぎる。前回も書いたが、“批評”と“感想”は月とスッポンどころの違いじゃないんだ。「俺はつまんなかった」「私は面白かった」といった印象批評を購入の動機にしてるヤツも同罪だ。あれだったら、どんなに詰まらないコトを書いていても、個人的に映画の感想を綴ってるサイトの方が、まだ良心的だと思う。
 覚悟しろ。映画を評するってのはそんな生易しいモンじゃない。ましてや其れを人様に晒すんだから。