”ムルチ”は沖縄の方言で”モドキ”の意

okmonster2006-11-12

帰ってきたウルトラマン』の中でも特に「あー、やるせねぇ」と子供達を遠い目にさせてしまうエピソードとして誰もが挙げる第33話『怪獣使いと少年』の続編を『ウルトラマンメビウス』でやるっつーから観る。
怪獣使いと少年』は沖縄出身の脚本家上原正三が、自ら被った沖縄人差別に対するルサンチマンを爆発させて作り上げた傑作で、「”私怨”をストレートにブチ撒けただけの”若気の至り”」と評する声もある一方で、その直截さ故に観た者の心に深く刻み込む力強い作品であるのも確か。
で、今回その続編となる『怪獣使いの遺産』の脚本を手掛けたのは直木賞作家の朱川湊人。俺、この人の小説は初期の『フクロウ男』ぐらいしか読んでないや。Web上で特撮オタを公言してるが、俺からみりゃ薄い部類のオタク。どうやらこれが初脚本らしいけど、オリジナルにコアなファンがいる以上、続編に手を出すのは生半可な気持ちじゃ出来ないことぐらい判らんかね?脚本初挑戦で更にハードルを高くしてどうする。まぁ、そんだけ自信があるのかも知れないが。
そんで、観終えた感想なんですが…。何か事後処理っつーか、色々と救いの無かった前作のフォローにまわってるだけって気がしないでもないなぁ。あと(これは脚本の落ち度では無いのだが)オリジナルをコピーした演出やBGMも志の低い続編ってカンジがして鼻に付く。前作を再現さえすれば全てのファンが納得すると思ったら大間違いだ。
あー、さっきから辛辣な意見ばかり出てくる。やっぱ、元が名作なだけに評価厳しくなっちゃうわ。これ観るぐらいだったらオリジナルを借りなさい。そっちの方が確実だ。トラウマになるけど。