けど、そんなにテンションは高くない映画でした

okmonster2006-08-30

「ああ、今月は映画館といえばラピュタ阿佐ヶ谷ぐらいにしか足を運んでないぞ」と気付いたので、新宿に『ハイテンション』を観に行く。こういうのにちゃんと足を運んでおかないと、日本の映画館にはラブストーリーとお涙頂戴モノしかかからなくなって、益々映画が嫌いになってしまうだろうから。
ヨーロッパのスプラッター映画といえば、大概イタリアかドイツ製なのだが、本作はフレンチスプラッター。やっぱ"フランス=お上品"というイメージがある所為か、宣伝とかでは「フランスで作られた」ことがよく強調されています。偏見だよね。随分前に『ドーベルマン』ってフランスのB級アクションが公開された時も、「フランス人がB級アクション撮るんだ」的な驚きを持って紹介されてたけど。日本人の方がよっぽどB級アクション撮らないってぇの。いわんやスプラッターをや。(*単に「撮ってるけど、大々的に宣伝されない」ってだけか)
<以下、ネタバレあり>
で、観たんですけど。確かに血飛沫は凄いし、首はモゲるしで、スプラッタ描写に関しては申し分ないです。だけど、クライマックスのどんでん返しが物凄く無理あるんだよなぁ…。途中に張り巡らせてあった伏線にはちゃんと気付いてたから、薄々勘付いてはいたんだけど、そうなると[給油所に置いてあった車を運転してるのは誰なんだ?]という大きな疑問が残っちゃって、消化不良。
前もどっかで書いたけど、狂った人間の主観で捉えた映像というのは、ある程度矛盾してても別に構わないワケで「このシーンは主人公の妄想だから実際の出来事とは違うんですよー」と、後から説明してしまえば、こちら側も「まぁ、キチガイからしゃあねぇか」と納得せざる得ない。コレってちょっと卑怯だと思うんだよなぁ…。
そんなワケで今でも俺の頭の中では「ホラー映画なんてのは怖がらせてナンボ。辻褄合わせは二の次三の次」というB級ホラー擁護派と、「いやいや、どんな中身であれ、キチンと矛盾は処理しなきゃならんだろ」という理屈バカ派の2派に別れ賛否を論争中、よって評価は保留。