ベトナムの常識①:野外で食う前は必ず机と箸を拭いておくこと
ウチの弟はパスポートをスタンプラリーに使う手帳か何かと勘違いしているらしく、色んな国に旅行しては、スタンプを押して貰って帰って来るという、ヒキコモリな俺と対極な人間だったりする。
今回も、〆切間際の卒論をすっぽかし、金も無いのにベトナムまで旅立った弟。で、お土産に得体の知れないモノを貰う。
俺:何コレ?
弟:ツバメの巣のジュース。
俺:ほほぅ。
弟:恐らく、向こうでは割とポピュラーな甘味だと思うよ。
蓋を開けて中を確かめようとする俺。
俺:…お!プルトップが取れないタイプなんだ。
弟:そりゃそうだろう。
俺:へー、意外だな。何か未だにリングプルの取れるタイプの缶とか使ってそうじゃん?
弟:…それって、物凄い偏見じゃないの。
取敢えずコップに注いでみることに。何となく白濁したカンジを想像してたんだが無色。多分、中で浮いてるのがツバメの巣。早速一口含んでみるとこれが激甘。マックスコーヒーより甘ぇ。「なんかね、暑い国の人ってのは暑さを乗り切る為に甘味が不可欠らしいよ」とは弟の談。どーゆー根拠か知らんけど。
味?んー、味はね、何の味かうまく言及出来ないんだけど、とにかく懐かしい雰囲気の味がするんだよ。抽象的で申し訳ないんだけど、縁日の時に食った駄菓子のような甘さをイメージしてくれれば。
俺:でも、ツバメの巣って高級そうなイメージすんだけど、これ幾ら?
弟:ああ、値段?8500ドン。
俺:高ッ………いのか?
弟:100ドン≒1円と考えてくれ。
俺:安ッ!!
向こうは大々的なインフレで“最小の貨幣が1000ドン”という有様。その1000ドン札ですら今では見ることも稀だそうな。
俺:あれ?でもコレ8500ドンだろ?買った際にゃ500ドンのお釣ってどうすんの?
弟:代わりに飴とかくれる。
俺:うわぁアバウト。いいのか?そんなんで。
これがカルチャーギャップってヤツか。あんま国から出たこと無い人なんで、結構新鮮。ちょっと興味湧いたかも。