ジョークはウィットに。ホラーはウェットに。

映画の日なんで取敢えず歌舞伎町。『宇宙戦争』と『ノロイ』のどっち観ようか悩んで、結局上映時間が早いから、という明快な理由で『ノロイ』を観る。…うぉ、何だか通好みってカンジの作品。
コレって、何の予備知識も無いまま観てそれっきりならば『ブレア・ウィッチ〜』のパクりと一蹴されて終わりなんだろうが、ちょいと好奇心で作品の情報を手繰れば手繰る程、ドコまでがフィクションでドコまでが事実に基づいているのかが曖昧になる泥沼仕様*1の奥深さがあるなぁ。
怪談トークライブの会場として、すぐ近くのロフトプラスワンが出てきたり*2、劇中登場する怪文書で埋め尽くされた電波屋敷*3とか、知ってる人が観ると「おッ」と感嘆してしまうような細かなリアリズムが、単なるホラーものと一線を隔しており、「こちとら、コレで何年もメシ喰ってんだ!」って拘りが感じられます。
全部フィクションだと割切ってしまえば簡単なんだが、それは映画を愉しむ気が全く無いのと同じなので出来ればしたくないです。まぁ、100%鵜呑みにするのも愚直過ぎてイヤだが。

*1:一応、『映画秘宝』にはモデルとなった事件や舞台についてのヒントが記されているが、どこまで真に受けていいものやら…。

*2:実際にこのテのトークライブがよく行われているトコなので、物凄いリアリティがある。でも、劇中で舞台袖となってる箇所は本来トイレの場所だったり。

*3:ちゃんとモデルがある。確か根本敬先生の『人生解脱波止場』に書いてあった気がする。