片腕カンフー対空とぶギロチン 雑感

片腕カンフー対空飛ぶギロチン [DVD]
・「ゴーゴー夕張が振り回す鉄球、元ネタは特に無いんだけど、ボールから刃が飛び出して『片腕カンフー対空とぶギロチン』のギロチンみたいになる。だから、ちゃんとギロチン坊主のテーマを一瞬だけ流したんだ(笑)。」…「別冊映画秘宝キル・ビル』&タランティーノ・ムービー インサイダー」より
・つーコトで、タランティーノも言及してるカルトな映画だが、まさか地上波で流すとは思わなんだ。凄いぞ、テレ東!偉いぞ、テレ東!もう、足を向けて寝れないぜ。午前3時過ぎの放送だってのに、2ちゃんねるの実況スレッドの流れが早いコト早いコト…。関東圏内のボンクラが、全員モニタに釘付けだったのは想像に難くない。
ジミー・ウォングほど、ボンクラ心を掴むマッチメイカーはいない。特に異種格闘に際して、どういうキャラがぶつかると面白いのかを心得ているのだ。ある時は妖術を使うオバサンと、ある時は沖縄空手の達人と。そして本物の勝新が演じる座頭市とも闘っている。2大スターの対決が話題になった『フレディVSジェイソン』や『エイリアンVSプレデター』が公開される遥か前に、こうした夢の交流試合を実現させる懐の広さ*1。さすが中国(正確には台湾映画だが)!
・そりゃ、ツッコミどころや欠点は、挙げるとキリが無いですよ。けど、『ドッジボール』の時も書いたが、トーナメントって展開には無条件で興奮できる俺にとって、キャラ立ちまくりの格闘家達の異種格闘戦は大好物なんですよ。それだけでノープロブレムっす。格ゲーをまんま実写化したらこうなるんだろうなぁ…って位タイマンバトル。総勢20人を越す“何かの達人”が登場。要はアレだ。『刃牙』に於いての東京ドーム・地下闘技場みたいな展開。うおぉ、燃えるー。
・そして、後半。トーナメントを台無しにしたギロチン坊主と、全く活躍してない主人公の対決。主人公のクセに外道な闘いを繰り広げる片腕ドラゴンに唖然。全編通して「勝てば官軍」という勝負の非情さを描くカルトアクションになりました。必見。
・ところで、本作に登場するトンデモ兵器“フライングギロチン”はアチラでは割とメジャーな武器みたいで、他にも何本かマスター・オブ・ザ・フライングギロチンが登場する作品があり、やはり座頭市(こっちはパチモン)と対決している『盲侠・血滴子』なる映画もある。…中国人って座頭市好きなのか?まぁ、物凄くキャラが立ってるから、扱い易いのかも。

*1:結局、権利関係でモメてしまったけど…