バス男 雑感

okmonster2006-08-03

バス男』こと『ナポレオン・ダイナマイト』を観る。僅か40万ドルの予算で4000万ドルも稼いだ非常にコストパフォーマンスの高い作品で、アメリカで大ヒットしたにも関わらず、日本で売れる要素が何一つ無かったのでビデオスルーとなった上、パチモン臭がプンプンする改題までさせられた不遇な作品。
本来なら、このテの作品は渋谷の単館上映とかで徐々に認知度を拡げていくモンだが、当時、配給元の20世紀フォックスは『スターウォーズ』や『ロボッツ』といった大作の宣伝に力を注いでいた為に、本作まで手が回らなかったそうな。故に『電車男』のパロディとして売るのが手っ取り早かったのだろうが、もう少しなんとかならなかったのか?と思ってしまうのも確か。だってコレ普通に面白いもの。別段目新しいモノがあるワケではないし、途中、盛り上がりに欠けるのも確かだが、少なくともうだつ上がらない学生ライフを送った人間なら共感出来る部分も多いだろう。青春映画のニュースタンダードとして特に普段から伏せ目がちな学生サンにオススメしたい。
ほぼ監督の実話で構成されているので、ちょっと脈絡が無い部分があったりもするが、テンポを著しく悪くしてるワケではないので、監督の作風として受け入れておこう。尚、ネット通販でインチキなタイムマシンを買うくだりは「身内の恥を晒すな」と親に怒られたそうだ。
ってか、驚いたのは監督のジャレッド・ヘスが俺とタメだってこと。あー、そろそろ同年代の映画監督とかが登場する時代となったかー。と、ちょいと感慨深げ。