PTU 雑感

・“ポール・トーマス・アンダーソン”略してPTU(嘘。つーか、“アンダー”間違ってる)。
・4月28日は“渋谷の日”ってコトで、渋谷区界隈なら千円均一で映画を観れるんだと。そんなワケで行ってきましたよ、ユーロスペース。もう二度と来ないんじゃねぇかって位、すっげぇオシャレぇな雰囲気の映画館でして、何故こんな場所で漢の臭いがプンプンしてくるジョニー・トゥ作品なんぞを流すんだろうと疑問符が浮かびます。どっちかってぇと新宿武蔵野館系列だよなぁ。つーか、渋谷にアニメイトってあったんだ*1
・昇進を控えた刑事がチンピラと小競り合いの最中に拳銃を紛失させてしまう。彼と同期である機動隊長は自分の部隊を総動員させ、夜明けまでに拳銃を見つけようと尽力する。
・裏香港で機動隊をやっていくには脅しも使うし、リンチも加えるし、犯人だって見逃す。現場の人間は手を汚さずにはいられない。だけど仲間を見捨てる事は絶対に罷りならない…。そんな仁義に厚い連中の物語。「どうして小隊全員の責任問題に発展させてまで同期の刑事を庇うのか?」と、若い隊員が問い詰めると、隊長はちょっとだけ困ったような顔をして微笑するだけで一言も喋らない。身内を救うのに理由も言葉も要らないってコトか?渋いなぁ。
・本作の教訓。相手にプレッシャーを与えたいなら(相手に殴った痕跡をつけない為か)ひたすらビンタ。黙ってビンタ。ケリを入れた腹についた足跡は証拠になるから、靴を脱いで蹴れ。
・銃撃戦の派手だった『ヒーロー・ネバー・ダイ』と違い、本作は肉が爆ぜるような着弾をスローモーションで捉えてて、「ああ、弾が当たってんだなぁ」って生々しく思える。また、全ての複線が一気に収束するラストの盛り上がり方は、アクションとは違ったカタルシスを与えてくれます。
・更に(冒頭、食堂で席を二転三転させるくだりとか)ユーモラスなシーンだったのに、それが一瞬でバイオレンスに変化したりするので、油断なりません。
・それと、いきなり合流する[ラジオのニュースでチョットだけ触れていた強盗団]には、観てる時はあまりの唐突さに「誰?こいつ等?」とか思ってたんだが、パンフ読んで漸く判明。セリフを一字一句逃せない仕様となっている。それとも気付かない俺がニブかったのか?

*1:ビルの一階がアニメイトで二階がユーロスペース