ローレライ 雑感(ややネタバレ)

映画の日なんで観に行ってきました。元々「ガンダム・ヤマト世代以降に戦争映画なんて作れるワケねぇよ。」と、タカを括って観てたので、非常に楽しめましたね。あくまで異世界ファンタジーとして。
・ブッキーは上官である艦長に生返事するわ(本当の戦争だったら絶えずブン殴られっ放しだぞ)、石黒賢は丸メガネでムスカみたいだわ(三谷幸喜にも似てる)、色々言いたい事はあるんですけど、ピエール瀧の八面六臂の活躍ぶりが予想以上だったので電気グルーヴファンとしては嬉しい限りです。それだけで穴だらけのプロットとかを全部うっちゃって満足出来てしまう俺は、映画の観方を根本から間違えてる気がしないでもないですがね。
・観客は“壮大な音楽をバックに人が死んだら無条件で泣く”と思ったら大間違いです。パブロフの犬みたいに条件反射ですすり泣く声が聞こえたが、佐藤隆太のアレは無駄死にだろう?悲劇なシーンとして演出されてるけど、冷静に考えるとあの必然性の無いマヌケっぷりは俺的には吹き出しそうになるぐらい可笑しかったんですが…。アレは笑いどころじゃないんですか?そうでなくとも、「ホラ、コイツもうすぐ死ぬぜ、悲しいだろ?」と言わんばかりの、押し付けがましい演出にナメられてるような気がして…*1
・一番の不満は、特撮畑出身の監督作品なのに、どうも特撮がパッとしないというコト。いかにもCGで作りました感バリバリの海は、どうにも好きになれません。寒天だ!海は寒天で表現しろ!これを観た後なら、閉鎖された東宝スタジオの大プールの偉大さがよく判ります。東京に原爆が落ちるイメージ映像とかも、本来なら特撮の見せ場じゃん!せめて軍艦だけでもミニチュアにしてくれよー。全部CGなんてそんなの特撮じゃねぇよー。
・それにしてもスタッフロールが無駄に豪華。パトレイバー押井守出渕裕エヴァ庵野秀明樋口真嗣ときて、更にエキストラに富野由悠季*2って、一体どんなアニメだよ!って思うよ。実写映画だけどさ。
・あと、パンフをざっと読んだんだけど樋口真嗣の“本当の”初監督作である『ミニモニ。じゃムービーお菓子な大冒険!』は"無かったこと”になってるのかな?

*1:そんなヒネクレ者の俺ですが、國村準がライカを渡すシーンは、「やべぇ、涙出そう」って位にキた。

*2:一応、前情報として出てるコトは知ってたので、目を皿のようにして観たんだが、確認出来ませんでした。あと、佐藤佐吉もドコに出ていたんでしょうか?